【書評】『不動産投資の学校［入門編］』は不動産投資初心者が全体像を把握するのに適した入門書です

入門書ですので、そこまで詳細な手法については記載がなく、基本的には一般的な内容をフラットな立場に立って書かれた書籍です。そのため、それぞれの手続きでの詳しい方法論については、さらに掘り下げて勉強をする必要があるとは思いますが、不動産投資のおおまかな流れと、不動産投資を実践するうえで投資家が考慮するべき事項については本書でイメージすることができましたので、不動産投資初心者にとっての入門書としては最適だと思います。本書の流れとしては、前半部分で不動産投資で稼ぐ仕組みや不動産投資のメリット、リスクについて説明しています。その後、利回りの考え方や実際の融資や購入手続き、契約の流れとその注意点といった、実践的な内容についての説明をしています。

不動産投資のメリット

こちらの本で紹介されていた、不動産投資のメリットについて、備忘録も兼ねて書いておきます。一般的な内容で、ネットで調べればすぐに出てくる情報ではあります。（もちろん、リスクも色々とあるのでその対策は必要です！！）

レバレッジを効かせることができる

不動産投資の最大の特徴ですね。銀行から融資を受けることで、少ない自己資金でも投資を始められます。サラリーマンの場合、毎月の安定収入がありますので、銀行の信用も得られやすいようです。

私設年金になる

年金システムの崩壊が懸念されているなか、老後においても年金以外の収入源を持つことは大事です。不動産収入は、その収入源の一つとなります。私の場合は、将来の年金代わりはもちろんですが、サラリーマン収入以外の収入源の一つとして、考えています。

生命保険代わりになる

ローンを組むうえで、「団体信用生命保険」というものに加入する必要があるためです。団体信用生命保険に加入していれば、万一のことがあって死んだ場合、保険会社が保険金でローンの返済をしてくれます。これにより、残された家族にはローンが返済された不動産のみが残るので、安定的な収入を残すことができます。

節税効果がある

不動産所得がある場合、確定申告を行う必要があり、必要経費を計上することができるので、節税につながります。詳しい内容については、まだまだ勉強が必要ですが、私としては税金をできるだけ軽くしたいという願望がありますので、非常に興味があります。

不動産投資はウェットな関係が必要になる副業ビジネス

本書を読む中で一つ感じたこととしては、不動産投資は非常にウェットな関係が大事になるビジネスだということです。株式投資は基本的にコンピューターに向かい合うことで取り引きができます。ブログについても同様で、ブログを書くこと自体は一人でパソコンに向きあうことで完結します。しかし、不動産投資については、実際に実務を行う中で、必ず人との交渉事が発生しますし、そういったビジネスパートナーとのウェットな信頼関係を築くことが必要になるようです。

こういった信頼関係が必要になるという点は、サラリーマンの仕事に似ている部分が非常に多いですよね。そういう意味では、仕事のスキルを生かせるという点では、サラリーマンには向いている副業なのかもしれません。

また、この本を読んだ限りは、不動産投資を実践するには思っていたよりも必要知識が多いと感じました。以前、会社にかかってきた電話で不動産投資を進める業者の人に会ったことがありますが、不動産投資は簡単だということばかり強調していて胡散臭いと思っていましたが、やはり勉強するべきことはたくさんあるようです。甘い言葉に吊られて投資をしなくて良かったです（笑）